声に出さないけど思っていること

唯一の「26」

通知をオフにしたFacebookに誕生日のお祝いをいただき、数日遅れでとても嬉しいきもちになった。

26本のろうそくが乗っているケーキは頭の中にしかないけれど、おいしいパスタやサラダ、デザートをほおばりながら、「おお、四半世紀を生きたのか」などとこれまでとは違う味わい方をした。

 

年齢と数字

誕生日ケーキのろうそく(概念)のことを考える時と、
毎年の節分で我が家に自然発生する「豆」の粒を数える時、
「年齢」と「数字」がぴたりとむすびつく。

 

だから、年を重ねるたび、その数字について調べるようにしている。

 

初手はなんといっても素因数分解だ。

26 = 2 × 13

 

ふたつの数字の積、つまり「素数 × 素数」で表される数を「半素数」という。
だから 26 も半素数だ。

素数は無限に存在することが証明されているから、半素数も無限に存在する。
だから、これといって特別な性質ではない。

ただ、素数ではない数字に「◯素数」と名付ける数学者(または名付け親)の素数愛をいとおしく思い、
素数に会うたび「ここにもいたよ」と教えたい気持ちになる。

 

数字について調べるときは、何かその数字だけの、またはそれに近い性質を探すようにしている。

 

「26」だけの性質

26 は、ご覧の通り、25 と 27 に挟(はさ)まれた数字である。
それぞれの数字について、以下のように書くことができる。

25 = 5 × 5 = 5²

27= 3 × 3 × 3 = 3³

 

25のように、同じ数を2回かけて表される数を「平方数」、
27のように、同じ数を3回かけて表される数を「立方数」という。

 

よって、26は「平方数」と「立方数」に挟まれた数である、とも言える。

そして、そういう自然数はこの「26」たったひとつなのだそうだ。

残念ながらその証明は見つけられなかったけれど。

26 = 25 + 1 = 5² + 1

26 = 27 - 1 = 3³ - 1

 

「たったひとつ」がほんとうかどうか、少し探ってみた。

平方数は小さいものから順に、

1, 4, 9, 16, 25, 36, 49, 64, 81, 100, 121

(「1」〜「11」の平方数)

 

立方数は小さいものから順に、

1, 8, 27, 64, 125

(「1」〜「5」の立方数)

 

ここで、例えば11の平方数(121)と5の立方数(125)は差が4まで近づいている。

これを万とか億とかまで考えれば、どこかでまた平方数と立方数に挟まれた自然数がありそうなものだけれど、ないという。

 

唯一の「26」。

四半世紀の「25」と、待ち受ける「27クラブ」の間の年である「26」を、まっとうしたいと思う。

 

「26」の面からなる立体

8つの正三角形と18の正方形を組み合わせてできる図形がある。

 

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出典:https://en.wikipedia.org/wiki/菱形立方八面体 

 

図形の名前を「菱形立方八面体 (Rhombicuboctahedron)」というのだそうだが、まるで覚えられそうにない。 

ただ、上記出典には立体・断面図・回転図など面白い資料がたくさんあるのでときどき思い出して眺めたい。

おそらくだが、接する面同士の角がすべて45°をなすと思う。おそらくだが、とてもバランスのとれた美しい立体だと思う。おそらくだが。
(*訂正:「45°」ではなく「135°」と書いたほうが正しそう)

 

年を重ねる楽しみ

今年32歳を迎える友人(まだ31歳)と年齢の話になった時、思いつきでこう言ったら、発想を面白がってもらい、とても嬉しそうにしてくれたことが私自身のことも嬉しくさせた。

「32歳、16進数でいったらハタチだね」

 

日ごろ私たちが使う数は、0から9までの10種類の数字を使う「10進数」である。

それにA〜Fを加えた16種類の文字を使うのが「16進数」である。

10進数の世界の「32」は、16進数の世界では「20」と表されるので「ハタチ」と表現したのが、彼には小気味よいジョークとして響いたようだった。

 

数字が楽しみになることで、その年齢が楽しみになることがあると思う。

そういうふうに考えたのは23歳を迎える時だっただろうか。

20代で最初の素数だからだ。

それ以降、以下のように興味が続いている。

24(過剰数)

25(平方数)

26(上記の通り)

27(立方数)

28完全数

29循環小数、タクシー数の下2桁)

30(最初の3つの素数の積)

*リンクは過去に書いた記事

 

これを書きながら、自分自身に対する31歳以降への興味を失わないよう、数字のことを考え続けたいと思った。

32歳に二度目のハタチ、40歳に三度目のハタチ(ダブルハタチ?)が待っていると思うのも楽しい。

 

つづく

「26」にはもう少し面白い性質が隠れているようだったけれど、今回はここまでにしようと思う。プレートの上の好きな食べ物は最後まで取っておく派だ。

 

思い出したら、また書きたい。

 

4月から新しい仕事に就く。

みなさん(と私)の生活が、穏やかなものでありますように。